今日久しぶりに、新日曜美術館を見ました。
静かな番組なので、気合をいれて見ないともたないときもあるのですが、
今日観たひとはすごいなーと思いました。
田渕俊夫さんという日本画家の人です。
日本画は、岩絵の具で描かれるので、
その岩の粉末がきらきらしていて綺麗なのが、私は好きです。
今回の田渕さんは、従来の日本画というよりは、
独自の描き方をされている方で、そこが面白いなぁと思いました。
写真からはわからないと思いますが、
遠くからは満開の桜の木に見える絵には、実は桜の花は描かれていないのです。
それは墨と水だけ、つまり水墨画のように墨の濃淡を使って描かれていて、
幹は黒く太く描かれていますが、花は輪郭もなく、残った白い部分で表現されています。
見事なデッサン力に裏打ちされたその絵は、モノクロ写真のようにリアルですが、
写真のようにすべてを均一に映し出すのではなく、ぼんやりともやがかかっていて、
逆にそのものの真姿をあらわにしている気がしました。
日本画は西洋画よりも、平面的な印象が強いですが、
田渕さんの絵はとても奥行きが感じられました。
前の方で書いた面白い描きかたというのは、
墨の濃淡だけで描くということの他に、OHPを使って描くという手法です。
作品は大きいので、OHPシートに下書きを印刷したり、直に描いたものを、
プロジェクターで投影して、影をなぞるように描くんだそうです。
別の現場では使われているという話を聞いたことがありますが、
まさか日本画で使うとは。
なんか堅苦しいコメントですみません。
日本画の人はデッサン上手くてうらやましいです。ほんと。
新日曜美術館のサイト
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2009/0111/index.html
宇宙
コメント
コメントを投稿