スキップしてメイン コンテンツに移動

いつも心にケコミを


(注)長いです。
それでも読んでもいいよという方はどうぞ。
ちょっと今はいいかな、という方には、これだけお伝えします。

3年間ありがとうございました!!!楽しく人形劇できて幸せでした!!!
by おとうふ


えっこの先も読んでくださる??
ありがとうございます、どうぞ。↓





















……お久しぶりです。



実は早くから卒業ブログを書けと言われていたのですが、書きたいことが多すぎてどうしようと思っていた結果、卒業生ラストになってしまい、昨日卒業式も終わり4年の他の方が少しずつつくばから出て行ってしまう時期に。(寂しいです)
(いるのか分からない)読者の方を遠ざけるくらいまとまらない長い文章になりそうですが、もういいやブログ書きます。

まずは、入団してからこれまで自分に関わってくださった方々に感謝を。
3年間ありがとうございました。
皆さまからいろんなことを教えていただきました。
人形の持ち方や、ジャガイモのむき方や、宣伝美術の作り方や、役者としての発声の仕方や……
でもそれら以上にノイや人形劇で知り合った方々から学んだのは、人形劇の楽しさだったような気がします。
みんなでわいわいして、楽しく人形劇を作っていくこと、世界の様々な人形劇を観劇して感動すること、不完全な形でもそれを取り入れたり新しい要素を付け加えたりして次の公演を作っていき、どこかの誰かに届けること。
どれも、ノイでしかできないことだったと思います。






最初にノイの公演を見たのは、2015年新歓公演の「幸せな王子」という作品でした。
そのとき、影絵がぼんやりしたりはっきりしたりと独特の動きをすることと王子の目のエメラルド(でしたっけ?)がとりはずされてツバメが持っていくこととかにワクワクした記憶があります。
それからノイに入団して新人公演のときは楽しかったけどとにかく大変で。
いいだではいつも様々な人形劇に度肝を抜かれて。

~いろいろカッツアイして3年経過~

最近、後輩のみんなが追いコンを開催してくれました。
そのとき卒業記念品をいただいたのですが、寄せ書き+卒公の集合写真の合体したものでした。
その枠がよく見たらケコミをミニチュアで忠実に再現したもので、ケコミそっくりの木製で、黒いケコミ足まで再現してあるんです。
あと、卒業生は今年3人ですよね?ケコミって3つを養生テープで繋げますよね?
つまり、卒業生3人が再び集まったらケコミが合体して人形劇ができるってことですよね?
いただけたときとてもうれしくて、もう生涯の宝物にしようと思いました。

この卒業記念品や新歓(イベント・公演)の話し合いを見てると、ノイに入団する前、あの新歓公演のワクワクを思い出すんです。
もちろん、やっていることが同じというわけではなくて、むしろ公演記録の充実とか、新歓の宣伝の新たな方法とか、卒公で他団体の方に前座をしていただくとか、おとうふが入団したころと比べると新しい風が吹いていると思います。
でも、変わったことが多くてもその底にあるものづくりや演じるワクワクは変わっていないんじゃないかと。
それがとっても嬉しいです。
だから、ノイの今後はとても楽しみなのですが、ノイのみなさんに言いのこすとしたらひとことだけ。
ワクワクしすぎて無理しすぎることだけはお気をつけて、ときには休んだり気分転換することも大事だと思います。








さて、おとうふ史上初めて先輩っぽいことを言った気がしますが、それはまぼろしでしょう。
ここまで書いて卒公のことを何一つ書いてないことに気づきました。
卒公でおとうふはご長寿人形、ノイのマスコット的な彼、「宇宙人くん」を演じました。
ねごとさんの脚本にある宇宙人くんは、ふんわりしていて、少しおばかさんなところがあって、思いこみでとんちんかんなことを言うところがあって、だけど、ちょっとだけすごくいいことを言います。
直前まで台詞を覚えられなかったり、役者としての技量不足だったりとかでつたない演技だったとは思いますが、少しでも彼のとぼけたところといいところが伝わったらいいなと思います。



宇宙人くんって、もし硬い素材で作られていたらちょっと異質で恐ろしい奴だったと思うんですよね。
やわらかい布で作られているから、口も体も腕も手足もやわらかいし、グーパンチもやわやわそうだし、ちょっと異質なデザインしてるけどなんかその場にとけこんで愛される人形なんじゃないかと思います。
あっ私宇宙人くんになりたい(突然)
ちょっと他の人や人形とは形がちがってもむしろそれが面白いし、やわらかいから温かみを感じるし、だからこそ独自性を失わずにどこかにとけこんでいけるような宇宙人くんのような人間になりたいです。
(果てしなく遠い道のりを感じます……)



脱線した気がしますが、卒公に話を戻します。
宇宙人くんの台詞で一番好きなのは、
「でもひとつはわかったんだ。どこかのだれかが見てくれてる限り、他の誰がなんといおうと、ぼくは宇宙人くんだ。だから、ぼくもぼくのままでがんばる。」
というところです。
この「ぼくもぼくのままでがんばる」というところが一番難しいんですよね。
私は心が弱くて、見てくれてる人のことも忘れて、だれかと自分を比較して「もう自分はだめだ」ってなることよくあるんですよね。
私はだれだれより不器用で、だれだれより演技が下手で、だれだれよりマルチタスクができなくて……。
宇宙人くんになって何回もこのセリフを言ってて、公演の終わりのほうにやっとこの言葉が自分にとって大事だと気づきました。
誰に認められなくても、世間一般で言われている強さではなくても、「ぼくもぼくのままでがんばる」ことを貫き通すことができたら、つよい人だと思います。
このセリフの良さに気づくことができたので、もともとやってみたかった役ではあるのですが、宇宙人くんの役を引き受けてよかったと思います。



あと、「宇宙人くんの宇宙旅行」で好きなのは、やまびこちゃん演じるメイちゃんと、なまくびと、水田くん演じるパペットの「安直~」です。
台詞忘れてあわあわしてる時に、メイちゃんのやさしい声に何度救われたか。
メイちゃんのおかげで演じきれました、やまびこちゃんありがとう。
なまくびはネタ力が高かったですね。
あれよく見たら棒人形の内側の構造について学べるんですよ、人形のできあげる過程にも注意してほしいという演出さんと人形師さんの深い意図があったのか…?
(適当なことを言ってごめんなさい)
あと、時の鐘さんが描いたなまくびの顔がとても好きです。
宇宙人くんの突拍子もない行動に対する「安直~」という返しには毎回ちょっと心が傷ついていたのですが(笑)
毎回ツッコミ力を増していく水田くんの「安直~」にすごいと思ってしまいました。






「ことだまの海」のほうは、影絵操作を担当していました。
影絵は、ノイに入るきっかけになったワクワクの一つですし、OHPの上で影絵を操作するのは楽しかったです。
あと、Twitterでつぶやかれている卒公豆知識っぽいことを書いておくと、私とやまびこちゃんが操作するOHPは役者が演じているケコミの後ろの、影絵を映している影絵幕の更に後ろにありました。
そこからは、「ことだまの海」の役者の演技が影絵幕に影になってきれいに映るんですよね。
「サカナサカナサカナ~」のとき倒れるサカナやサカナに手を差し出す「ぼく」がきれいに影になって見えて素敵でした。



「ことだまの海」は基本無声劇だったので、今回の公演で無声劇の良さに気づくことができたとも思います。
しゃべれないと動きで表現する割合が高くなるんですよね。
つまり、各自の性格とか何してるかをしゃべって伝えるわけにはいかないわけで。
とても難しいと思います。
私は幸運にも幕間で無声劇を演じる機会があって、水田くん演じる「ぼく」くんとじゃんけんをしたのですが、じゃんけんしてるって伝わるかもドキドキでしたし……。
その点、サカナを演じた時の鐘さんはお茶目なところ、心配そうなところ、怒ったところを身体をくねくねする動きだけで演じ分けていて、尊敬しました。
あと、最近ひとみ座さんの「うろんなむし」を観に行ったのですが、むしたちがほとんど同じ身体つきなのに、動きだけでそれぞれどんな性格のむしなのか分かったのですごいと思っていました。
生身の生き物の実感を「伝える」とき、私たちは無意識に言葉(や研究とかだと数値)で考えがちですが、それだけじゃなくて動きで伝えられることもあるんだろうな、ということを考えていました。
言葉という要素があった宇宙人くんも、宇宙人くんらしい動きってなんだろうと思いながら演じていたのですが、なかなか難しかったです。







……ものすごく長くなってしまったのですが、書き残したことはないかな?ないかな?
ここまでたどり着いた読者の方(ほとんどいないんじゃないだろうか?)読んでくださってありがとうございます。
私はノイは引退しますが、4月からもつくばにいるので、ノイにときどき顔を出してるんじゃないかと思います。
このブログを読んでくださった皆さん、これから先にノイに関わる皆さんにどこかでお会いできると嬉しいです。

人形劇は、たとえ公演という形にならなくても、指人形とか、子供や大人と即興で楽しむとか、いろいろやり方はあるんじゃないかと思います。
だから、4年生も人形劇を終わったんじゃなくて、人形劇のはじまりの終わりに過ぎないと思います。
心にケコミがある限り、きっとどこかで人形劇は続いていくんじゃないでしょうか。
そんなことを思いつつ、長い文章をここでしめたいと思います。
改めまして、3年間ありがとうございました。
おとうふでした。















コメント

このブログの人気の投稿

舞台裏に魅せられて:作品を支える機材&取り組み

壊れていた自転車のチェーンカバーがついに直りました。宴です。 1年から乗り続けて4年目に突入した宴's チャリですが、つくば-東京を往復したり山登りをしたりで走行距離をガンガン伸ばしており、あちこち修理を重ねて現在に至っています。 卒業まで最低でもあと1年は乗る予定です。もう少し頑張ってくれ…… さて今回のブログ、ノイの 機材や道具に隠された秘密 をご紹介したいと思います。 学内外を問わずあちこちを飛び回って公演をしているノイですが、筑波大の劇団サークルとしては最も小さい団体です。 舞台設営や上演に使う道具を改良し続け、少ない人数でも公演が打てるよう様々な取り組みをしています。 【舞台設営】 筑波大の演劇サークルで唯一、学外でも公演をするノイ。舞台は全て持ち運んで、あっという間に組み上げられます💪 どんな場所での上演でも、妥協のない舞台をお届けするのがモットーです。普段はお目にかからない設営風景をどうぞ! #ノイ新歓2020 pic.twitter.com/9QMENcY8s9 — 筑波大学 人形劇団NEU / Puppetry Troupe NEU (@tsukuba_neu) May 6, 2020 この記事を書いている宴(情報メディア創成学類4年)は、何を隠そう 機材や道具が大好きで、メンテナンスや改造をしまくってきた張本人 です。個人視点でなにを書いてもいいって言われた(言われてない)ので、今回はちょっとコアな内容でお届けします!わあい! 【目次】 【もっと速く簡単に】舞台装置 【より綺麗に、より手軽に】音響・照明 ホールの環境に近い照明 オペレータの人数削減 まとめ <ちなみに>やっぱりすごいプロの技 【もっと速く簡単に】舞台装置 劇団系サークルの多くが単管と木板で組まれた舞台を作るなかで、 大量の幕でできたノイの舞台 はある意味特徴的です。背景となる大きな幕(大黒)や、役者を隠す袖幕などを並べます。 「おとしもの」より(@筑波大学中央図書館 / 2019) 「Compass」より(@学内教室 / 2020) この幕は、かつてはプラスチックの軽量パイプを組み合わせて作っていましたが、いくつか短所がありました。 (枠が歪むので) 寝か...

2/1活動報告

はっぱです。 学会ポスター完成しました!やったね! という訳で更新します。 2/1(日)練習@2D307 天気…それなりによかった気もするがもはや覚えていない 参加者:金平糖、ねごと、時の鐘、文藝春秋、はっぱ 10:00 集合 ねごと、時の鐘ものづくり はっぱ研究終わらず、遅刻 10:50 はっぱ着 お月見式ゆっくり発声をゆっくりする いつもの発声に入ったが一度お月見式に戻って再出発 滑舌は1番。多い。 滑舌中に自称「ノイのスーパーサブ」文藝春秋氏が颯爽と登場。ノイの混沌が薄まる。 11:30 練習 本読み(ねごと、はっぱ) ものづくり(時の鐘、ものづくり) 実は今日が人形構造完成締め切りなんてそんな馬鹿な 本読み、のんびりやりすぎて進まず。 水ノ子島灯台は一度調べてほしい。 12:45 お昼休憩 時の鐘、朝ご飯がコッペパン1個(しかもものを作りながら1/3ずつ食べている) ねごと、文藝春秋、はっぱ、某7時11時コンビニに昼食を買いにいく。 13:45 作業再開 金平糖氏登場。プロテインとアクエリアスを服用。 サンゴロウたちの目がつぶらでぐうかわ でも粘土を貼ると戦隊ものになる 16:30 みんなでものづくり みんなでやるとはやい。 18:00 撤収準備 19:30 解散 =ここから外部公演つむつむのターン= 20:00前 はっぱ撤退 このあと、ねごと、時の鐘、文藝春秋で某イタリアンなファミレスに行ったのかしら。 そんなこんなで、活動終了です。 お疲れさまでした。

よく見たら、一か月以上更新がないので、生存報告含めて更新しようと思った次第、水田です。 とは言え、話題が思いつかなんだなので、完全に趣味に走ったものになっています。 すなわち影絵(新歓公演のですが)についてグダグダ書こうかと。(なんだか、新歓公演の振り返りと被っていそうな気も) 自分が影絵に目覚めたのは…いつですかね。なんかし知らない間にはまってましたね。 影絵の何がいいかと問われたら、色々ありますね。幻想的なとことか、自由な表現ができることとか、とかとか。 そういった点が、自分が影絵に目覚めた理由ですかね、たぶん(紙を切るのが楽しいっていうのも入ってたり…)。 この自分の趣味を前面に、全開に押し出したのが、前回の公演ですよね。楽しくてつい紙を切り続けました。 もはや何枚切ったか覚えてないですね…。楽しかったですけど。 例えばこれですね。変化する影絵です。これは結構気に入ってます、はい。 どこをどうやって切れば、見せたいところだけが見えるのか、綺麗に動かせるのか、等々考えてるときは楽しかったですね。 ただ、切るときは星座の点と線が細くて切りづらいこと切りづらいこと…。 とは言っても、己の限界に挑むというのは楽しかったです。いやー、今後もこういったギミック系影絵に挑みたいですね。 続いてはこちら!(効果音) 我らがNEUのロゴです。こうやって、自分たちのロゴを現実の舞台で使えたのも、影絵のおかげなんですかね? なんだかんだで、これが一番頑張ったなー、と個人的には思い出深い影絵です。 これはどこをつなげて、どこを切ればきちんと丈夫なものが出来上がるのか、を考えるのが肝でしたね。 とりわけ、「団」の字は細かいパーツが多くて大変でしたね…。 これ書きながら改めて見返すと、なんだかもっと人に見せられるレベルにまで詰めたい気も…(フラグ)。 まあ、時間があったら、やろう、うんそうしよう。 影絵は白黒だけでないのがまた面白いですよね。 これは明らかな偏見ですが、「影絵」って聞くと、どうしても白と黒なイメージなんですよね、自分。 でも実際は紙に透明なフィルムを貼ることで様々な色が出せる、カラフルなことができるのも、楽しいなって思います。 (上記の写真では宇宙人くんの胴体が青とか赤くなってます。) 新歓公演の話から変わりますが、去年のいいだ人形劇フェスタで...