スキップしてメイン コンテンツに移動

人形劇団むすび座「The Wish List」を観てきました

大阪〜名古屋間の近鉄特急に乗っていたら、途中で急にスーパーの「ピアゴ」が見えて、「飯田駅前以外で初めて見た!!」ってなりました。Webサイトで調べたところ、ピアゴの本拠地はむしろ東海地方のようです。そうだったのか。
なお飯田駅前のピアゴは今年行ったら閉店していました。閉店のニュースはGoogleニュースのアプリに出てきた南信州新聞の記事(9月)で知りました。

Googleはいつから僕に飯田のローカルニュースを流していたのだろう。ご無沙汰しております、3年の宴です。


今回は去る8/15に、おなじみ人形劇団むすび座さんの作品「The Wish List」最終公演を見に行ってきたレポートです。公演地はなんと愛知県安城市。たまたま地元大阪に帰省していた宴が単身乗り込みで向かいました。




上演作品の原作「The Wish List」は、アイルランドの児童文学作家オーエン・コルファーによる小説。むすび座さんでは、こちらも名古屋を拠点とする劇団うりんこさんから演出を迎え、中高生向けの作品として舞台化しています。


実は宴、地元でたまたまこの作品を観たことがあります。当時はまだ高校の演劇部に所属していたのですが、客出しで人形以外の部分について質問を投げるアホをした記憶があり恥ずかしい限りです。丁寧に答えてくださったむすび座さんに、数年後大変お世話になるとは全く予想していませんでした。写真は今もおやこ劇場の事務所に飾られているポスター写真。


さらに、ノイの写真アルバムをひっくり返すと、どうやら2012年のいいだ人形劇フェスタでは、当時現役の先輩方がこの作品を観ていたような形跡があります。ちらっと映る建物の内装から察するに飯田人形劇場での公演だったのでしょうか。なにかとご縁のある作品です。
閑話休題。物語の舞台は作者の出身地と同じアイルランドです。

主人公となる14歳の不良少女「メグ」は、一人暮らしの老人「ラウリー」の家を狙った強盗に失敗し命を失いますが、天国に行くために幽霊となってこの世に戻り、ラウリーがこれまでの人生でやり残した3つの願いを叶えるための人助けをすることになります。最初はいやいや行動を共にしていた2人が、様々な困難を乗り越える過程で、少しずつ信頼し合うようになっていく姿が描かれます。


開演から終演までおよそ2時間、シーンも多数ある作品ですが、キャストは5人。その決して多いとは言えない人数で作られる舞台から、実にさまざまな演出が飛び出します!


人形はむすび座作品ではおなじみの大きめサイズ。1〜3人で1体を操ります。生きた人間であるラウリーと、幽霊となったメグの人形の動きの違いは実に忠実に表現されたおもしろいポイントで、メグがふわふわと浮いて通り抜けてしまう壁や窓も、ラウリーはきちんと避けて動きます。この世の人間や幽霊から天国・地獄の主まで、個性豊かなキャラクターがさまざまな形で登場し活躍するのが特徴的な作品です。


むすび座の作品ページより。

原作の、どこかおもしろおかしい雰囲気の文章を反映するかのように、むすび座の舞台でも随所にコミカルな表現が見え隠れします。バスの運転手や街中の店員など、人形遣いが等身大のキャラクターとして登場するシーンもあり、ただの人形劇というには勿体無いくらい見飽きません。

また、宴が初めて見た時から強く印象に残っているのが、舞台上の大道具の使い方。人が通れるくらいの大きさの縦長の枠が5つと小さな階段のようなブロックが2つ、それらのパーツが組み合わさることで次々移り変わるシーンを表現します。「少ない人数で輸送し、設営するための工夫でもある」(キャストさん談)とのことですが、抽象的なモノをうまく扱って観客に想像させる人形劇の魅力が出ているようで、個人的に「すごくかっこいい……!」と感じたポイントです。


ラストシーンで崖の頂上に立ったラウリーは、終演後もそのまま舞台に残ります。かっこいい。この崖もいくつものパーツの組み合わせでできています

自分たちでも舞台を立てて人形劇を上演をする身としては、マニアックですが舞台の設営方法が目にとまりました。この会場、客席こそきちんと段になっているものの、講演会などでの利用を前提にしているのか、前明かり(客席側から舞台を照らす照明)がありません。今回の公演の照明は全て劇団の持ち込み機材によるものだったようです。
劇場空間のバトンを使う仕込みに比べるとバリエーションの制約が一気に厳しくなるはずですが、「なるほどそうするのか……!」という工夫がそこかしこに。舞台装置も会場の設備に依存しないようにうまく作られています。とても勉強になりました。
あとでむすび座さんにお聞きしたところ、この会場をむすび座で使うのは初めてなのだそう。そうだったのか……

園児・小学生などを対象とする作品が大きなシェアを占める人形劇界隈で、一般の場で観られる中高生〜大人向けの作品はレアものになりがち。少し背伸びしたストーリー・題材を存分に楽しめる作品でした。
この作品は今季で終了とのこと。次作も楽しみにしたいと思います。ありがとうございました!
ちなみに、この作品の原作小説「The Wish List: 願い、叶えます」は日本語で読むことができます。舞台では見られなかったシーンや、ユーモア溢れる文章が楽しい一品ですのでぜひ!宴は思わぬところで登場した日本人の描写が愉快でびっくりしました()
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の投稿もお楽しみに!宴でした!
※公演会場内の写真は、人形劇団むすび座さんに許可をいただいて掲載しております。

コメント

このブログの人気の投稿

折り合いをつける

メールを返していなかったり返してもらえなかったり。 なぜ事務連絡だとこうも返信率が落ちるのか。 一斉送信がいけないんでしょうね。 普段らくがきがいかに苦労しているか垣間見です。 ごめんなさい。めーるをかえしていないひと。 あしたにはちゃんとかえします。 さて、最近折り紙がマイブームだったりします。 小さいぞうさんが折れるようになりました。ぱおーん http://www.youtube.com/watch?v=dKbQR4mnim8&feature=player_embedded バラが折れません。心が折れそうです。 http://tachiorigami.blog.so-net.ne.jp/2009-04-26 海外のを見ていると、折り紙って芸術だったんだと感じます。 日本では子供の戯言だけど海外では芸術っていう構図は 漫画と似ているような、そうでもないような。 http://www.youtube.com/watch?v=CKQqM55buo0&feature=related でも海外の人のはやっぱり彫刻の劣化版って感じで 西洋西洋しているのが好きではなかったりする。 材料が一枚の紙という環境に優しいってだけで、 しょせん彫刻には勝てないんじゃないかしら。 見たての楽しさが折り紙の売りだと思うのだけど。 その点、日本の折り紙はよいですね。 本物ではないからこそ神を感じます。紙だけに。 http://www.youtube.com/watch?v=Jqu4aNbdFp8 次は何を折ろうかしら。

愛知学生人形劇連盟合宿に参加しました

帰省して少し休めると思ったら突如実家の階段で足をくじきました。こんばんは、宴です。 つくばっくしたら稽古入りかと思ってたのですが、これは大変まずいやつなのでは……?頑張って早急な復帰を目指します。 さて本日は、Twitterでもちょっとご報告していた愛知に行ってきた話です。 目的地はこちら!名古屋にあるプロの人形劇団「むすび座」の拠点で開催されている、愛知学生人形劇連盟(APAS)の合宿にお邪魔しています。今回が初の参加ですが、むすび座&愛知の学生劇団の人々が優しくて優しくて、ノイ団員は涙が出そうです。今夜はむすび座の稽古場に泊めていただきます…! pic.twitter.com/AOfbDw0K3x — 筑波大学 人形劇団NEU (@tsukuba_neu) 2019年3月2日 先週の土日、3/2〜3の日程で 「愛知学生人形劇連盟(APAS)」 さんの合宿に参加してきました!会場はなんと、夏のいいだ人形劇フェスタでお世話になっている 人形劇団むすび座 さんの本部!ノイ、茨城から愛知へ突然の大移動です。 参加のきっかけは、去年のいいだ学生交流公演の懇親会。公演の運営や演出指導で来てくださっていたむすび座&APASの某スタッフさんからお誘いいただき、ノイが「行きたいです!!」と即答したのが、今回晴れて実現しました。 「愛知学生人形劇連盟」なので、参加団体は当然愛知の面々ばかり。愛知の団体さんが30人程いらっしゃるのに対し、愛知以外はノイからの4名と、こちらも普段お世話になっている文教大学の 「子どもといっしょ Wonder Kids」 のすいかさんの計5名だけです。関東からの突然の殴り込みのような光景……。 そんなこんなで行ってきました愛知。合宿中の企画の様子をご覧ください。 1日目:団体上演&合評会→晩ごはん 参加団体のうち3劇団が20分ほどの作品を上演し、上演後に観客の他団体を交えて意見・感想を交換する合評会。 演じる側のレベルもさることながら、観る側の意見もかなりハイスペックなもの。学生からも演出や表現に関して様々な意見が飛びます。さらに、客席後方からはむすび座のみなさんからのアドバイスも……! 今回ノイは持ち込める作品がなく「観る専」としての参加でしたが、個人的には手ぶらで来たのを...

夏公演「プレゼント」を終えて

私が入団してはじめてノイのブログを書いています。 人形劇団NEU(ノイ)の石畳です。  夏公演「プレゼント」、無事完走することができました。   本当に大変で直前までうまくいくのかハラハラドキドキでしたが、  本番2公演、皆様に今私たちができる最高のものをお届けできたのではないかと思います。 たくさんのあたたかい拍手やご感想をいただき、胸がいっぱいです。 千穐楽でも少しお話させていただきましたが、  この公演に至るまでを終演記念に記しておこうと思います。  私が入団したのはまだ1年生だった去年の夏。 ちょうど前回の公演「夜明けを夢想して」から数ヶ月後で その公演を見たわけでもなく、演劇や人形劇をやったことがあるわけでもなく、 ただ人形劇が好きで、ただ人形劇をやってみたいと思って入団しました。 そのときの活動に来ていた団員は幽霊団員が多くほんの数名。 今のように公演をすることもできず、実際の活動もほとんどありませんでした。 そして1月、代替わりとともに活動に来ていた先輩はNEUを卒業し、 私はひとりぼっちの座長になりました。 ノイを解体するかどうかという話も飛び交う中、 ノイのことなんて何も知らない私はどうすればいいのだろう? そんなことを考えていました。 1月末、私の同級生の七輪が入団しました。 七輪はこんな状況にも関わらず入団してくれて、 人形劇をやりたいね、団員を増やしたいねと言ってくれました。 入団直後から事務仕事の半分をお願いしています。 本当にずっと支えられています。ありがとう。 3月、人形劇団プークさんの「ねこはしる」を観に行きました。 七輪がはじめて観た人形劇でした。 「やっぱり人形劇やってみたいね」   そんな想いが2人の中で強くなった日でした。  この頃から、ノイのOB・OGとの交流も増えました。  多忙で活動に来られなかった千夜一夜や最中も  時間を見つけてはノイに帰ってきてくれるようになりました。  4月、ある日の新歓終わりに千夜一夜に言われました。  「そろそろ公演をやりたくないのか?」 「やりたいです」   「じゃあはじめてだし、人形もそろっているし   『ブレーメンの音楽隊に...